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流産・死産とは
医療者に対するメッセージ
産科医 竹内正人
ここからは医療者に対するメッセージです。たとえ、赤ちゃんの死が不可抗力の結果であったとしても、医療従事者はその事実を厳粛に受け止め、心からの哀悼の意を示す姿勢が大切です。そのうえで、十分に話を聴くこと。事実とは異なっていても相手を否定することなく、まずはすべてを受け止めることから始めるべきでしょう。そのうえで、すべてを正直に、誠実に話してゆくことです。
分娩時障害による死産では、次回妊娠・分娩に影響することは医学的にはありませんが、情緒的な不安・負担は私たち医療者が想像しえないものがあります。もしこのようなケースに遭遇した場合、入院中だけのケアで終わることなく、退院後も担当したスタッフが何らかの形で妊婦・夫・家族と継続して関われることが望まれます。
参考図書
- 竹内正人編著:赤ちゃんの死を前にして―流産・死産・新生児死亡への関わり方とこころのケア 中央法規出版 (2008/02 初版第5刷)
- 日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会編集・監修:産婦人科診療ガイドライン 産科編2008
参考文献
- 佐藤昌司※1:日本の死産の疫学‐日本産科婦人科学会周産期登録データベースから. 産科と婦人科.75(4).413‐417.2008
- Rusmussen S. et al:The effect on the likelihood of further pregnancy of placental abruption and the rate of its recurrence. Br J Obstet Gynecol 104:1292-1295,1997.
- Hendrics SK, et al:Preconception counseling and care of common medical disorders in pregnancy. In Lemcke DP, et al(ed):Primary Care of Women, Appleton and Lange, Conneticut, p.518, 1995.