特定非営利活動法人 NPO法人 SIDS家族の会

SIDS家族の会は、SIDSやその他の病気、または死産や流産で赤ちゃんを亡くした両親を精神的な面から援助するためのボランティアグループです。
SIDS家族の会30周年

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歴代会長からのメッセージ

SIDS家族の会の歴史

SIDS家族の会の歴史は、あの日からの私自身の歴史と重なります。

30年前の2月、次男は元気で生まれ、あくる日に突然逝ってしまいました。「疲れてぐっすり寝ている妻に、どう伝えよう?」「幼い長男には、何といえばいいだろう?」

時系列がバラバラの記憶の中で、強烈に覚えていることが2つ。

私に抱きついてきて、「夢じゃないのよね?」と泣きじゃくる妻の背を撫でながら「この人は、私と一緒になっていなければ、今頃泣いてはいないはず」と思ったこと。もう一つは、電話口のステファニーさんの「私たちと一緒に、奥さんを守りましょう。きっと元気になります。東京まで来てください」という言葉。

藁をもつかむ思いで、第1回のミーティングに参加しました。そこに特効薬はありませんでしたが、おそらく参加した人全員が「私は、ひとりじゃなかったんだ」と気づきました。すがる思いだった人たちは、自らが藁に、ロープになろうと思いました。それが、「SIDS家族の会」です。

奇しくもこの原稿の締め切り日は、次男の誕生日。彼と私たちの会は、30歳になりました。どちらも、静かに心から祝います。

SIDS家族の会 会長 田上克男